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データ分析:オープンデータで難民問題を可視化

ニュースに関心のある方であれば、シリアの内戦によって家を追われ、避難先を探すことを余儀なくされた難民が数多くいることは既にご存知でしょう。シリアに限らず、こういった難民危機のケースは、他にも世界の様々な地域で起きています。

では、実際のところ世界のどこで難民危機が発生し、人々はどこに逃げているのでしょうか?この疑問を明らかにするために、Sisense社では、BIツール「Sisense 」を使い世界銀行が提供するオープンデータである国際発展データバンク上のデータセットから分析を行いました。

言葉の定義をする

データを理解するために「難民危機」について、まずは基本となる言葉の定義から始めていきましょう。

国際連合難民高等弁務官事務所(UNHCR)による定義では、難民とは「迫害、紛争、暴力などにより自身の国からの退避を余儀なくされた人々」とされています。これに加え、自然災害によって避難せざるを得ない人々も難民に当てはめられるべきでしょう。

また、難民申請者とは、「自身の国から避難し、行き先を探しているが見つかっていない人々」を指します。

重要なこととして留意しておきたいのは、難民危機は人道主義的観点から見た人権に対する危機であると同時に、難民申請者を受け入れる国々にとっての政治的問題でもあるということです。この点を分析するために、まずは2010年から2016年までの間に自国からの退避を余儀なくされた人々の数と、難民申請をした人々の数のデータを共にみていきましょう。

難民はどのくらいいるのか?

2016年の時点で、約1690万人が難民として自国から避難しています。同じ年の累計難民申請者数は2250万人にのぼります。

難民避難者・難民申請者数

2010年から2016年の難民数の推移を見てみると、1020万人から1690万人と、約165%もの上昇があったことが見て取れます。累計難民申請者数に関しても、2010年は1550万人だったものが、2016年には2250万人と、約145%増えています。

数が多すぎて理解しにくいため、わかりやすい例で見てみましょう。

  1. 1690万人(2016年時点での難民数)は、アイルランド人口の3.5倍
  2. オーストラリア大陸の総人口は、2016年の累計難民申請者数(2250万人)と200万人程度の差しかない2400万人

オーストラリア大陸にいる人々全員が、突然早急に避難先を求めたら、と考えると現在の難民危機における規模感が把握できることでしょう。

難民はどこから来ているのか?

難民危機は一ヵ所だけではなく、世界中の様々な地域で起きています。下の図では、2010年から2016年の間に、難民たちがどこから避難してきたのかを表しています。

地域別難民者数

このチャートを見る限り、中東(シリアを含む)やアフリカ(スーダン、南スーダン、ソマリア等)など、情勢が不安定な地域ほど多くの難民を発生させていることがわかります。アフリカは2016年の総難民数の36%にあたる600万人以上の難民を出しています。同様に、中東からも総難民数の36%である600万人以上の難民が出ています(そのうちシリアから550万人)。

上位二つの地域に続いて、三番目に難民が多いのは南アジア(アフガニスタンやミャンマーなど)で、その難民数は全体の19%を占める330万人にのぼります。しかし、毎年難民数が増えている中東やアフリカに比べれば(2010年から2016年の間に320万人から420万人ほどに増えている)、南アジアの難民数は2010年に比べわずかながらでも減少傾向にあります。

難民申請者はどこにいるのか

ある人間が一つの場所を離れるとき、その人間がいるための別の場所が必要となることは考えるまでもないでしょう。難民の場合であれば、国境を越えて別の国へ行くか、国内避難民になるかどちらかとなります。UNHCRによると、国内避難民の数がもっとも多いのはシリアで、続けてコンゴとソマリアが続きます。詳しい数は下の図を参照してください。

この図は各地域における難民申請者の数を示しています。

地域別難民申請者数

難民申請者の数でもっとも多いのは、2016年時点で860万人を擁する中東で(総難民申請者数の38%を占めています)、その数は2010年の780万人からわずかに上昇しています。アフリカとヨーロッパがそれぞれ二番手と三番手にきており、2016年時点で、アフリカは550万人(全体の25%)、ヨーロッパは520万人(全体の23%)もの難民申請者がいます。

これらの地域における難民申請者数は爆発的に上昇しており、2010年から毎年300万人のペースで増え続けています。南アジアは上記三地域に続く四番手で、210万人(全体の9%)の難民申請者を抱えていますが、その数は2010年に比べて約50万人減少しています。

どの国による影響が大きいのか?

難民がどこから来て、どこに向かっていくのかをより詳しく知るためには、それぞれの地域の情報をさらに分解して、国やさらに細かい粒度で分析する必要があります。

Sisense社が作成したフルレポートでは、より詳細なレベルで、どの国が難民の数に影響しているか、難民たちが具体的にどこに避難しているのか、といった情報を知ることができます。

また、自分自身でダッシュボードを使って望みの分析を行うこともできます。

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難民と難民申請者について、より詳細な分析レポートは、Sisense社のサイトより入手できます。オープンデータを使った分析の参考資料としてどうぞご確認ください。
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この投稿に記載されているすべてのデータは情報提供のみを目的としており、正確ではありません。

本記事は、Sisense社の許諾のもと弊社独自で記事化しました。
https://www.sisense.com/blog/refugee-migration-where-are-people-fleeing-from-and-where-are-they-going/

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