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人工知能(AI)とは ~ディープラーニング~

公開日 2021年12月6日    最終更新日 2021年12月6日

本記事は、「note.com」を使って、弊社AIコンサルティンググループが運営する「AIグループ@グランバレイ」で、2020年4月に掲載された記事を元に一部修正を加え、再掲載したものです。

人工知能(AI)についてわかりやすく解説する「人工知能(AI)とは」シリーズ。
第1回は歴史をテーマに「人工知能(AI)とは ~人工知能の歴史~」をご紹介しました。第2回目の今回は「ディープラーニング」をテーマにします。

最近何かと話題となるディープラーニング。現在の人工知能では、なくてはならない手法(アルゴリズム)になっています。

今回は、この「ディープラーニング」について解説します。
そのため、前回同様、今回の記事も初級者向けの内容となっているため、公式やモデルの実装については触れていません。

「ディープラーニング。最近よく聞くけど一体何なの?」
「ディープラーニングがどんなものなのか知りたい!」

という方はぜひこの記事をお読みください。

ディープラーニングとは

そもそもディープラーニングとは何でしょうか?
IT系メディアなどでよく聞きますが、その実態はいまいちイメージが沸きません。
この項では「ディープラーニングが、そもそもどういうものなのか」を解説します。

人工知能研究におけるディープラーニング

ディープラーニングはいったいどこの誰なのか

このことが理解できなかれば、ディープラーニングという話をされてもなかなかピンとこないと思います。

まずは人工知能研究におけるディープラーニングのポジションを明確にしてみます。

ディープラーニングの立ち位置

ディープラーニングの部分はオレンジ色にしました。
人工知能の中に機械学習、そのさらに中にディープラーニングがあります。

人工知能”研究のひとつの分野として“機械学習”があり、“ディープラーニング”は機械学習を行う上での手法(アルゴリズム)のひとつということが明確になりました。

ディープラーニングの歴史

ディープラーニングが表舞台に出てきたのは2000年代ですが、その基礎となっているニューラルネットワークの概念自体は1943年には存在していました。

このニューラルネットワークとは、脳のニューロン(神経細胞)をマシン上で再現しようと考えられた機械学習の手法です。
ニューラルネットワークは、よくこのような図で表現されます。
ニューラルネットワークの図

丸い部分がニューロンの細胞体、線が軸索を表しています。

このニューラルネットワークをたくさん組み合わせることで、「ニューロンがいくつもつながった状態≒人間の脳の神経伝達」を再現しようと考えられたのがディープラーニング(ディープニューラルネットワーク)なのです。

なぜ概念が生まれてから実用に至るまで、これほどの時間がかかったのかは、第1回目の「人工知能の歴史編」にも書いていましたが、以下の様な課題があったためです。

  1. 人工知能に学習させるための計算がコンピュータに耐えられない
  2. 学習するためのデータが集められない

ディープラーニングはニューラルネットワークをいくつもいくつも重ねることで、より人間の脳に近づけようという手法です。
より複雑な学習をさせるにはたくさん重ねる必要がありましたが、重ねれば重ねるほど、膨大な計算が増えていきます。

ディープラーニングの図

昨今の技術革新により、この膨大な計算に耐えられるコンピュータが現れたことで、ディープラーニングが表舞台に立てるようになりました。

2012年発表のGoogleの研究成果『猫について人間が教えることなく、コンピュータが大量の画像から猫を学習した』(Googleの猫)で使用されたディープラーニングでは、ニューラルネットワーク100億個、コンピュータ1000台を使いました。

ディープラーニングにできること

ここまでディープラーニングの歴史について語ってきました。
そもそも「ディープラーニング」で一体何ができるのでしょうか。

ディープラーニングにできることを文字にすると
システムが自動でデータの特徴を定義することができる
となります。

一体どういうことなのか、文字だけだと分かりづらいので図にしてみました!

以下は、「システムが自動で『画像データ』の特徴を定義する」例です。

システムが自動で画像データの特徴を定義する

人が「ネコとはどういう見た目なのか」を定義しプログラムを書くのではなく、システムに対し「ネコ」の画像をたくさん読ませることで、ネコとはどのような見た目なのか、またどんな特徴をもっているのかをシステム自身で学習します。
その結果、システムが自動でネコの特徴を見つけ出し、判断できるようになります。
これがディープラーニングの手法となります。

過去にも第2次人工知能ブームにおいて、システムに対し人間の知識をインプットする試みがありました。しかし、あまりにも膨大な量で人の手では困難となり上手くいきませんでした。

ディープラーニングの身近な活用例

ディープラーニングは、皆様の身近なところでも活用されています。ここではその一例としてご紹介します。

画像認識の分野

先の図でご紹介した例もこの画像認識にあたります。顔認証や、今話題の自動運転にも画像認識が使われています。

自然言語処理の分野

機械翻訳に使われています。一時期よりも精度がかなり良くなりましたよね。またSNSの口コミ分析などで使われるテキストマイニングにも活用されています。

音声認識の分野

スマートフォンの音声アシスタント機能や、スマートスピーカーなどにも使われており、読み取った音声データをテキストに変換する技術です。音声から感情を読み取る技術も開発されているそうです。

まとめ

今回はディープラーニングについて説明してみましたが、いかがでしたでしょうか?
この記事が皆さんのお役にたてればうれしいです。


本記事は、弊社AIコンサルティンググループが運営している「note」内の「AIグループ@グランバレイ」の記事を一部修正を加え転載しております。
https://note.com/gvaiblog/n/n891b463fcc64

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