今年も新メンバーで挑戦する「新春思いっきり 7時間耐久レース」
2019年1月19日(土)~20日(日)の2日間、富士スピードウェイにて「新春思いっきり 7時間耐久レース」が開催。私たちも昨年に引き続き、今年も参加しました。グランバレイは、Audi Team HitotsuyamaのSuperGTにて、レース分析パートナーとして支援しています。このイベントは、ドライビングの向上やレース好きが参加する 7時間耐久レースです。
このイベントにグランバレイの社員が参加する目的は、「実際にレース参加することで「レーサー心理やレースの知見を体感して分析に活かす」ためで、今回もTeam Hitotsuyamaから”Audi A1”レース車両を貸していただきました。今回のメンバーは、昨年参加したSuperGT分析チームリーダー(以下リーダー)、名古屋支社から私を含む 3名が初参戦です。
初めてのレース体験にメンバーの緊張はピークに
イベントは2日間に渡るのですが、1日目は練習のために4時間ほどの事前走行会があり、そこで各人2日目に備えてウオーミングアップをします。この事前走行会で、サーキットのコースを覚え、実際の走り心地を経験して翌日の本番に備えます。他にも、助手席に座りプロレーサーがサーキット内を周回するレーシングタクシーなどのイベントがあるなど、今までに体験したことがない経験をしました。
経験者が目立つものの、私たちのような未経験者も毎年数人はいるようで、楽しく和気あいあいとした雰囲気の中、参加者全員が普段の生活ではなかなかできない貴重な経験をしました。
※7時間耐久レース本番走行前にも、フラグの意味の説明など、ブリーフィングがあります。詳細が気になるかたは、ぜひ過去の記事を参考にしてみてください。
過去の記事はこちら
レースに参加するきっかけとは
なお、私が今回初参加することになったきっかけですが、リーダーのレース分析に関するプレゼンを見る機会があり、私は普段から自動車関連のクライアントにて、さまざまなデータ分析を行っていることもあってか、その内容に惹かれたことが一番の決め手でした。0.01秒の差で勝負が決まる世界にデータで挑んで、サポートしていくというのは、やりがいを感じます。
よくデータというと、どことなく冷たい印象があるかもしれませんが、そんな興奮にもデータで貢献できるというのはデータ分析者としてのロマンですね。実際にサーキットへ行ってみると大興奮の連続で、想像以上でした。
ここからは、私自身が経験した一社員の等身大体験記に触れていきます!
1日目:まさかの衝突!事前走行会
さて、いよいよ1日目の事前走行、サーキットデビューの時間がやって参りました。
初めてのサーキットに緊張と興奮が混ざり合う表情の第一走者のメンバーY。初めのサーキットの本線に入るところから、いきなり200~300 Km/hで走っているレーシングカーが後ろからどんどん追い抜いてきます。コースに入るこのポイントが実はかなり緊張する箇所で事故も多い場所です。メンバーYは運転席に座り、順調な走り出しでコースに入りあっという間に見えなくなりました!無事コースに入れたことで、一安心。もつかの間、3分もしないうちに早速ピットに戻ってきました。どうやらコースを読み切れずに、他車と衝突しピットインしました。レース車両は破損。運転したYは無傷で無事でした(よかった!)。
仲間の励ましの言葉に癒される
初めてのレース、初めての衝突で意気消沈の中、仲間や周りの方々から励ましの言葉や寒い日の豚汁(!)がでてきて、何となく普段のオフィスでの光景とリンクして、「こういったチャレンジングな状況っていうのは一見悪いことのように見えるけど、これこそが人と人の絆を強くするきっかけになるんだな。悪い出来事っていうのはうまく対処できれば、長期的に見ると、むしろよいことでしかないのかも」と思わず客観的に見ながら考えてしまいました。実際に、ブログを書いている今、信頼関係やお互いの歴史みたいなものが刻まれていくのが身に沁みます。大変な経験もあとで笑って話せる仲間がいるって「すてき」だと思います。
焦ることは危険!無理をしないことの意味を知る
本題に戻ります。いきなりの容赦ないサーキットの洗礼で思わず、つばを飲み込むほかの初参加者たち。「やっぱり無理しちゃだめだな。無理するとレースは危険」なんてことを考えているのがほかのメンバーの表情から想像できます。破損したレース車両は、安全点検をしなければいけないため、本日はこれ以上走行できないとのこと。そのため、余った時間は翌日に備え、初めて出たコースでどんな気持ちで走ったほうがいいか、このコースのどこが難しいかなど、本人のためだけではなく、事前走行できなかった残りのメンバーにも周りのベテランの方々からアドバイスしていただきました。2日目も朝が早いので、1日目はゆっくり疲れを取って、本番に備えました。
2日目:未体験ゾーンの7時間耐久レース最後まで完走になるか
ただ楽しそうと思って参加した耐久レース、楽しい面もありますが、昨日の出来事から危険な面もあるスポーツであると再認識して、改めて気を引き締めていかなければなければなりません。自分が速く、うまく走れるかだけではなく、これはあくまでレースです。「車というバトン」を仲間に渡さなければいけません。そのためにも、車が走行できる状態なのはもちろん、自分の安全に対しても強く意識を持つようにしました。ちなみに昨日衝突したメンバーの目標は「無事に走りきってくること」。本人曰く、「昨日の武者震いを思い出しながらも、気を引き締めていくよ!」とのことです!
順位56位 無事完走
9時30分にレースが始まり、16時30分経過。昨年に続き、無事に7時間を走り切ることができました!
順位56位/74位 Lap 147周 タイム:7時間00分27秒346 ベストタイム:2’17.310
事前走行ができなかった中、経験者であるリーダーや先に乗った者からアドバイスを受けたこともあり、それぞれがベストを尽くすことができたと思います。チームでレースを7時間走り切ったということ自体に達成感がありました!1人で7時間はとても走り続けられないけど、チームの仲間とならそんなに苦労なく、それどころか楽しんで達成できる。1人でできることはすごく限られているけれど、仲間とだといとも簡単に、プロセスすら楽しんでできることを改めて実感させられ、本当に充実した2日間でした。
200Km/h オーバーの世界は異次元
個人的な感想ですが、140Km/hでカーブですとか、200 Km/hで全開直進は初めての体験だったので、とにかく、のどが渇くのと汗が噴き出て、30分走っただけで全身にドシっと深い疲れを感じます。しかし、1周走るたびに、コース取りを覚え、それに伴って1秒ずつラップタイムが速くなるなど、周回ごとに小さな成功体験を積み重ねることが、とても心地よい感じを受けました。普段は12時間運転しても平気なので、今回はかなり自信があったのですが、「サーキット走行」と「公道走行」は、全く異なるものだと身をもって理解しました。プロの世界とはほど遠いですが、少しだけレースの世界が垣間見えたような気がします。
サーキットでデータ分析の有用性を理解
そして、実際に自分自身でコースを走って、全然車に興味のなかった私が、新しく興味を持ったり、疑問が生まれたり、それらに対処する中で、学べたことが多々ありました。例えば、ウイングの角度で空気によって車体を地面に押さえつければ、押さえつけるほどグリップ力が強くなる(ハンドルを切ってもスピンしづらくなる)のですが、グリップ力が強すぎると今度は逆にタイヤの消耗が速くなったり、最高速度にも負の影響が出るということを理解しました。これは基本だそうです(笑)
そして、車体を3Dデータ化することで、変数を少しずつ調整してコース・車体・天候(気温・風・路面状態・路面温度など)によってベストコンディションを導き出せるのでは、など想像も膨らんでいきました。テーブル項目などが頭にポンポン浮かんできます。一方、リーダー曰く「難しいのはタイヤ」、「タイヤがブラックボックス」ということで、入念に使用済みのタイヤを観察したりしていましたが、こちらについてはまだいかなるインサイトも得られませんでした。タイヤの工場で製造工程を見学したりして、勉強に精を出さないといけないなと思います。新しい関心は止まるところを知りませんね!
一人ではできない。チームメンバーが一丸になるから目的を達成できる
ほかの初参加メンバーにもインタビューしてみました。以下名古屋の参加メンバーのコメントです。
「今回、私も単純に面白そうと思い参加しましたが、実は車に対しての思い入れはあまりなく、モノやヒトを運ぶ機械といった認識しかありませんでした。しかし、今回このレースに参加してみて、速く走るために洗練された車のボディや内装、ピット内で働く方々、そして何より楽しそうに車やレースを熱く語る方々とお話することができて、『車は夢のある乗り物なんだ!』と思うようになりました。幸いにも、私は会社の魅力を伝えられる立場におりますので、『グランバレイはこんなに面白いことに関われる仕事もしてるよ!』ということも対外的にもっとアピールしていけたらと思いますし、今回の経験があったので、実体験として感情を込めて、そういった魅力を伝えていけると思っています」
最後に、レース初参加の我々を手厚くサポートして頂いた Audi Team Hitotsuyamaの皆様には大変お世話になりました。安心して運転に集中できる環境を整えることもまた、レースにおいて非常に重要であることを強く実感しました。
レース車両のメンテナンスや事前調整をしてくださるメカニックの方など、レースのために本当に多くの方々が随所で関わっているのだなと驚きました。多くの方々のご助力で今回の忘れることのできない貴重な経験をさせていただいたことに深い感謝の念を覚えました。この度は本当にありがとうございました。
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